低温環境でライトを使用するには?

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低温環境でライトを使用する際は、下記項目に注意してください。

・低温環境ではほとんどの部品が多少の変化をします。
・メカニック部分はゴム部が固くなり、潤滑剤は粘度が弱くなるため通常と異なる場合があります。
・熱可塑性材料は破損しやすくなります。
・エレクトロニクス部分、LEDは特に気温による変化はありません。
・充電式リチウムイオンバッテリーを含むほとんどの電池は0℃以下の環境で使用すると大きく変化します。

リチウムイオンバッテリー充電時の注意:

低温環境での充電は、バッテリーに深刻な影響を及ぼします。
0℃未満または45度以上の環境でリチウムバッテリーを充電しないでください!
低い温度で充電すると、バッテリーに永久的な損傷を与え、安全上のリスクを引き起こす可能性があります。
最適な充電時間と寿命を得るには、10℃から30℃までの環境で充電することをお勧めします。

充電式ライト使用上の注意:

リチウムイオンバッテリーの性能と容量は、低温になると急速に低下します。
電圧の例
25°Cで高放電のランプをオンにすると、4.2Vから3.9Vに電圧降下が生じます。
0°Cで高放電のランプをオンにすると、4.2Vから3,5Vに電圧降下が生じます。

電流の例:
25°Cのリチウムイオンバッテリーは3.0C(3000 mAhバッテリーで9A = 33W)を供給できます。
0°Cのリチウムイオンバッテリーは1.0Cのみを供給できます(3000 mAhバッテリーから3A = 11W)
-20°Cのリチウムイオンバッテリーは、0.2C(3000mAhバッテリーから0.6A = 2.2W)しか供給できません。

バッテリー容量:
電池の化学的効率が低下するため、バッテリーの全体容量も低下します。
セルの容量は、25°Cの温度に基づいて100%と評価されています。
セルの容量は、-20°Cの温度で50〜70%に低下します。

低温環境でのライトの変化

低温環境ではリチウムイオンバッテリーの性能が低下し、電気自動車やスマートフォンの様に充電式ライトの性能に直接的な変化をもたらします。
ライトの性能が低下するのはライトやバッテリーの欠陥ではなく、自然の法則によるものです。

低温環境でのライトの使用に関する推奨事項

低温環境でライトを使用する際は、下記項目を推奨いたします。
・ライトを使用しないときは暖かいポケットに入れてください。
体温で温めることができるように、保管する際はポケットに入れてください。また、可能であれば輸送ロックをかけてください。
・低出力モードで使用する
低温環境では低出力から使用してください。 徐々にバッテリー内部温度を上昇させ、これにより短時間で高出力で動作できるようになります。 高出力で開始すると、ライトが点かない場合があります。
・ライトを衣類で覆う
ライトを衣類などで覆い、温度の低下を抑止します。その際、レンズへのダメージを避けるため、光線を遮らないように注意してください。
・バッテリーの充電状態を保つ
電圧を可能な限り高く保つため、高充電状態にしてください。

製品仕様

全ての製品仕様及び性能データは使用環境が25℃に基づいています。低温/高温環境では製品により仕様および性能データが異なる場合があります。IP規格や落下抵抗も低下する可能性があります。

2020-03-16T08:16:20+00:003月 16th, 2020|
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